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TV放送開始に先駆けて、4月14日に角川シネマ新宿にて『氷菓』第1話上映会が開催されました。

『氷菓』上映イベントレポート
チケットは発売開始後すぐに売り切れたということで満員御礼。さらに会場には、取材の方々も多く詰めかけ、注目度の高さを証明していました。

開演時間になると第1話の上映が行われましたが、そのクオリティの高さに、上映終了と共に自然と拍手が巻き起こりました。それから武本康弘監督、シリーズ構成の賀東招二さん、音楽の田中公平さん、千反田える役の佐藤聡美さんが入場。観客から再びの拍手で迎えられます。

ステージに上がった武本監督が挨拶の後「どうだったでしょうか?」と観客に問いかけると、拍手や「良かったー!」という声が上がります。すると監督は安心したように「良かった、それじゃ帰ったらひとり最低5人ずつに紹介して下さい(笑)」というと、今度は「10人に紹介する!」という声が客席から上がりました。
『氷菓』上映イベントレポート
次に賀東さんが挨拶。「自分はシナリオ担当なもので、映像はつい先日見ることができたんですが、やはり映像がとても綺麗でした。あとは摩耶花を早く出せ! という感じです(笑)」と、第1話で登場しなかった摩耶花を切望。
その次には田中公平さんが挨拶。「京アニさんとは初めての仕事なので、下手をすると無闇に力が張り要りそうな気がしたんですが、この物語はずっと会話劇なので、会話を邪魔しない曲を書こうかと思ったけど、それだけだとつまらないから『ちょっと引っかき回してやろう』と思って、変な曲ばかり書きました(笑)」というと、再び武本監督が「僕は最初、弦楽器中心のしっとりした曲をイメージしていたんですが、田中さんから別の形の曲を提示して頂いて感動しました」とコメントしました。
最後に佐藤聡美さんが挨拶します。「第1話の台本とリハーサル用のビデオを頂いてチェックしていた時、すでに映像が完成していて素晴らしかったんですが、特に奉太郎と初対面の時の、えるちゃんがゆっくり振り返って目を合わせるシーンがあまりに可愛くて、セリフの練習を忘れてぽろっと涙が流れたくらいでした。絵に負けないよう、お芝居の方も頑張らないとならないと思っています」とのことでした。


『氷菓』上映イベントレポート
その後、えるが“私、気になります!”と言う場面を奉太郎視点から描写した、特徴的な演出に話題が及びます。 武本監督は「小説は言葉の海の中から、そこにあるものやないものまでいろいろ描写して引っ張り出しているから、映像も色々引っ張り出してもいいかな、小説に負けない、むしろ勝てるくらいのものにしたいと思ったんです」と語ります。さらに今後、毎回違うさまざまな“私、気になります!”の演出になる予定とのことで、佐藤さんは「巨大化したり空を飛んだりしたいです、妄想は無限大ですから(笑)」と言ったり、田中さんは「新しい曲を作りましょう(笑)」と言ったりと、皆さんノリノリでした。

そこまで話したところで、なんと折木奉太郎役の中村悠一さんと、伊原摩耶花役の茅野愛衣さんがサプライズゲストとして登場しました。

中村さんは自己紹介の後「セリフの掛け合いが多くて、映像だけで見せるシーンが少ない珍しいアニメですね。ドラマCDを録っているようにセリフだけで組み立てているので、演じていて面白いです」と、アフレコについての感想を語ります。
『氷菓』上映イベントレポート
また茅野さんは、“私、気になります!”の他に特徴的だった演出について挙げてくれました(どんな演出かは放送で確認を!)。

また、配役がキャラクターとぴったりマッチしているという話から、田中さんが「ビジュアルで選んだんですか?(笑)」と質問すると、武本監督は「ビジュアルもなきにしもあらずです(笑)」と答え「実写をやろう!」という話に。ところが中村さんは「僕ら、アフレコの時に『若さを出すように気をつけて』と言われているんですけど、実写はどうやったって無理です。学生服を着たおっさんが、けだるそうに奉太郎をやることになりますよ(笑)」とのこと。それでも武本監督を含め登壇者や客席から「大丈夫!」「いける!」「次のイベントはコスプレで!」という声が多数上がりました。果たして実現するのでしょうか?


『氷菓』上映イベントレポート
また、好きなキャラクターについての話になったときも、武本監督は声優の方々とキャラクターの相性がばっちりと高く評価。「奉太郎がおちゃめで可愛くて好きなんです(笑)。中村さんの、気弱そうだけどナチュラルで耳に優しい声質が凄くいいですね」「えるはコンテを描いているときなど『こんなに綺麗な子がいていいのかな』と現実感をともなわなかったんですけど、佐藤さんの声が入った瞬間『ああ、いてもいいんだ』と、キャラクターが完成しました」「摩耶花ってけっこう口調がきついんですけど、茅野さんの声だと『もっと言って!』という気分になります(笑)」とのこと。さらに武本監督のリクエストで、女の子に言ってほしいというセリフ「いくじなし!」を茅野さんに言ってもらうという場面までありました。会場は大喝采ですが、茅野さんは「どうして喜ばれているのか分からないんですけど……(笑)」と戸惑い気味でした。


最後に、登壇者の以下の挨拶によって第1話上映会は終了いたしました。

『氷菓』上映イベントレポート
武本「一生懸命作りましたので、見て頂けると嬉しいです。奉太郎達をよろしくお願いします」
賀東「1話も素晴らしい出来ですが、2話がさらに面白いですよ。4人揃っての古典部なので2話以降を楽しみにしてください」
田中「音楽でバッハなどのクラシックが流れますけど、あれは原作者の米澤穂信さんからのリクエストなんです。ベースになる音楽や米澤さんの好みもわかったので凄くやりやすかったです。さらに全部新録なんですが『G線上のアリア』などを自分で指揮したとき『うわ~、気持ちいい、さすがバッハ!』と改めてバッハの偉大さがわかりました(笑)。これからも一杯クラシックアレンジが出てきますので期待してください」
佐藤「『氷菓』第1話いかがでしたか? 2話はもっともっと最高です。3話以降はもっともっともっともっと最高の作品になっているので、TV放送の時も皆さんの目と心に焼き付けてください。あと私と、福部里志役の阪口大助さんがパーソナリティの『古典部の屈託』というラジオも始まりますので、ラジオ、原作、アニメと全てチェックして下さると嬉しいです」
茅野「身の回りで起こるちょっと不思議な出来事って置いてきぼりにしがちですが、こうやって『氷菓』のように取り上げると素敵な作品になるんだと魅力的に感じています。2話から摩耶花も登場して古典部で一緒に活躍していきますので、よろしくお願いします」
中村「僕はTV番組を見るとき、いつも“ながら”で他のこともやり始めてしまうんです。皆さんの中にも僕と同じような方がいらっしゃると思いますが、『氷菓』は絵がとても綺麗ですし、会話のやり取りも密度が高いので、できれば30分間集中して見て頂けると嬉しいです」

皆さん、有り難うございました!

【関連リンク】
4月14日(土)「氷菓」上映イベント開催!
http://www.kotenbu.com/news/120323event.html

『氷菓』上映会イベント終了いたしました
http://www.kotenbu.com/news/120415event.html